アートアクション アートの対話型鑑賞 亀有レポート

アートアクションでは、各施設の協力をいただきながら様々な活動がおこなわれています。

アート系イベントは、「現代作家を招いてのワークショップ」、「アートの対話型鑑賞」、「アートセラピー」の3種がありますが、「アートの対話型鑑賞」のプログラムは、亀有ケアコミュニティそよ風での開催が初めての実施でした。

対話型鑑賞は、複数人で一つの絵画などの美術作品を見ながら、お互いに感じたこと思ったことを話します。特別な知識は不要で、美術鑑賞が苦手な方でも参加でき、美術や絵画の観方・知見を深められます。

観る、考える、(自分の感想・考えを)話す、(他人の感想・考えを)聞く、というアウトプットを繰り返すことで、思考力の向上がみられたという報告もあります。

亀有でご参加いただいたお客様方は、当初「難しそう」、「絵画を観て発言できるか」など、不安に思われているようでしたが、季節の流行り風邪や寒さが増す時期にもかかわらず、参加者を会場まで誘導され適切なフォローをいただいた施設スタッフのご尽力もあり、毎回4~5名の方に参加いただきました。

絵画鑑賞や描いたりすることが趣味という方々、他方で、美術に特別興味がない方が混在していましたが、回を追うごとに、感じたたこと、絵画に絡むエピソードなどをスムーズにお話できるようになり、講師の先生とのやりとりは勿論、他の参加者の方が発言を続けられ、美術鑑賞を通じた人と人とのコミュニケーションを楽しんでいただけたようでした。

施設スタッフの方の話として、全6回参加されたお客様で、発⾔する機会は少なかったが、毎回進んで参加してご自身なりにこの時間を楽しんでいただいたとのことです。アートを通じて入居者の心のケアと認知機能の向上を目指してスタートしたアートアクションですが、肯定的な傾向を思われる兆しがあったことは嬉しい限りです。